カテゴリー:特集
2015.06.19
地球規模の環境問題、世界的な都市化の進展など、エネルギーは今や社会システムに おいて重要な課題となっています。モビリティにおいてもガソリン/軽油/LNG/電気/水素など、多様なエネルギーを活用し、かつ低燃費/排出ガスの低減化などの高い環境性能を実現する先進技術を開発しています。なかでも、地球上に最も多く存在する元素である水素の利用が注目されており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催は、日本において水素社会を推し進める大きな契機となるでしょう。
安倍首相は、4月に都内で開催された「水素ステーション 芝公園」の開所式に参加し、「規制を一挙に改革し、世界で最初に燃料電池車と水素ステーションの商業化が実現しました。一年足らずの間に全国76カ所で水素ステーションの整備が決まり、世界にも類のない速度と規模で水素エネルギーのインフラ整備が動き出しています」と発言されました。
また、内閣府では戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のなかで、日本の先進技術を発展させていく取り組みを明らかにしました。ここには"水素社会の実現"も含まれ、「東京オリンピック・パラリンピックでのエネルギーキャリアを活用した水素実証等も通じて水素社会の実現に向けた取組を推進する」としています。開催地である東京都も代替エネルギーを活用したモビリティの導入に積極的で、なかでも水素利用に関しては、インフラ整備と燃料電池車の導入の双方を推進するとしています。
2020年東京の街を疾走する世界のマラソン選手たち。先導する白バイ隊、審判車、そしてTV中継車が全て燃料電池車となって道路に打ち水をしながら(笑) 選手をサポートする。そんな風景が現実となるかもしれません。大いなる期待と夢をもって注目しましょう。
SMC2015では、『エキシビション』において、主催者展示の「ステーションコア」や「ICT&E研究所」にて次代のクルマとエネルギーの関わりや東京2020への取組みをご紹介します。また水素(エネルギー)に関連する企業及び諸団体の出展にて最新の取組みをごらんいただけます。さらに『カンファレンス』において、「都市・くらしとモビリティ」をテーマとしたフォーラムや「水素社会とモビリティ」をテーマとしたプログラムを実施する予定です。
※首相官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp)をもとに、一般社団法人日本自動車工業会にて作成